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[石田倉庫のアートな人々]#17 保谷さゆり(絵画)


赤ビルの2階の一室を、粟津夕貴さん、竹下千尋さんと3人でシェアして、アトリエを構えている保谷さゆりさん。白い机の上にはパステルカラーの色とりどりの作品が並んでいました。

「仕事をしているので、休日くらいしかここで作業出来ないのですが、石田倉庫に来ると安心するんです。いろいろなかたがそれぞれ制作をしていて、みなさんが居らっしゃると思うと。」
保谷さんは大学では銅版画を勉強し、卒業後は雑貨の商品企画の会社に就職しましたが、商品の企画から製品化までその一連のサイクルが早すぎて疑問を感じ、退職。いまは、事務職のOLをしながら、絵画制作を続けています。

「6月~ゼリーとソーダ~」(2011) F30号パネル 透明水彩・ボールペン
「大学のころは、銅版画でエッチングなどの技法を勉強しました。版画というと白と黒での表現が多いのですが、私は白黒のベースに水彩で色を着けるのが好きでした。今は、銅版画ではなく、木製のパネルに下地を塗って、透明水彩で描く方法で制作をしています。」

パレットってきれいで、見るのも、塗るのも好きです。と、絵筆をとる保谷さん。

子どもの頃から絵本が好きだったという保谷さん。描くモチーフは、夢で見たような知らない景色や、映像なのに匂いを感じるような感覚、見たことがないのに見たことがあるようなイメージなのだそう。「子どもの頃から家に絵本がいっぱいあって。絵本が好きだったから、絵が好きになったのか、絵が好きだったら、絵本が好きだったのか、どちらかしら。」

「社会に出て、転職をして、自分の毎日のくらしが安定するまで、大きいものを描いては描きかけて、ストップして。また描いて。その繰り返しだったんです。それで、少し落ち込んだりしていたんですが、やっぱり絵を描きたいなって思って。最近になって、小さいものから始めたら、また描きたい気持ちが強くなってきました。」

「天気雨」(2013) F50号パネル 透明水彩・色鉛筆 (現在加筆中)


冒頭で「石田倉庫に来ると安心する」とおっしゃった保谷さんですが、実は、同じく石田倉庫でアトリエを構える塩川岳さん、宮坂省吾さんは、予備校時代の先生だったとのこと。大学へ行き、社会に出て、また石田倉庫で再会。「絵を続けてきたから、いまここでこうしてお世話になった先生がたにも再会できました。」

 [左]「ピクニック」 2013年 A4画用紙 透明水彩・ボールペン
[右]「にわとりの王様」 2009年 A4画用紙 透明水彩・ボールペン
「やっぱりなんでも『続ける』って大事なことなんですね。続けてるといいことありますよね。」と、ご自分に言い聞かせるようにおっしゃった保谷さん。「OLをして絵を描かずに普通に暮らそうと思えば、暮らせるんです。でも、やっぱり好きなことを突き詰めて、描きたいし、描き続けたい。ただ、OLの仕事は暮らしを安定するために必要ですし、安定しているから描き続けられます。これが、わたしの制作スタイルなんだろうなって思います。」

つい最近、実家で飼っているうさぎをモデルに、お母様が物語を書いたそうで、保谷さんがその絵を描き絵本にしようという話が出たそう。子どもの頃、絵本がいっぱいあったのは、こんな素敵なお母様がいらっしゃったからなのですね。「母が作った物語に私が絵を描いたら、母も喜ぶでしょうから。」いちばん身近な人を幸せにするところから制作が始まる絵本―。保谷さんご自身にも素敵な物語が始まります。


保谷さんのホームページ
http://houya-sayuri.jimdo.com
(文責:小林未央)




- - - - - - - - - - - - -<追記>2015年 アトリエ展の様子- - - - - - - - - - - - - 
 





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