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[石田倉庫のアートな人々]#19 栗真由美(現代美術家)
2016年の石田倉庫のアトリエ展で、スロープ下の一部屋で新作を出展する栗真由美さん。現代美術家の栗さんは、2013年に続き、今年の瀬戸内国際芸術祭でインスタレーション作品を発表したばかり。3年前まで、10年近く石田倉庫にアトリエを構えていたという栗さんに、石田倉庫と作品づくりについて、ご自宅にお邪魔してお話をお聞きしました。

国分寺市内のご自宅にて。3匹の愛猫たちといっしょに。

東京学芸大学大学院の美術教育工芸科を修了後、伝統工芸の金属の制作を手がける先輩のアトリエを間借りして金属を素材に作品づくりをしていたという栗さんは、ひょんなことから13年前に石田倉庫にアトリエを構えましたそうです。
「石田倉庫にはさまざまな制作を行うアーティストの方がいらっしゃって、工芸とは違う世界を垣間みて、とても刺激的でした。石田倉庫に来て、“モノ対自分”の表現である金工ではなく、空間全体を作りたい、“空間の中の自分”を表現したい、今やりたいことを、今やりたい。と思うようになり ました。」

2013年制作「記憶のボトル」(男木島/香川県)写真:Kimito Takahashi

「学生の頃から、空間を作ってみたいという気持ちはあったのですが、その方法が分からなかったんですよね。でも、石田倉庫のみなさんを見て、深く考えないでやってしまえばいいって思って。公募展に出品したきっかけも、石田倉庫にアトリエを構えている現代美術科家の塩川さんから『公募展に出してみたら?』ってすすめられたことからでした。塩川さんは覚えていないかもしれないけれど(笑)」

「記憶のボトル」の作品は、2013年の瀬戸内国際芸術祭の開催の3ヶ月前に香川県男木島に現地に入り、「島の人と一緒に作り上げる空間を作りたい」と思い、島民の方にご協力頂いて、作りあげたとのこと。LEDの灯りが灯った1000本近くのボトルを展示したインスタレーション作品のボトル一つ一つには、島民の方々の生活の中で記憶に残る思い出が入っています。


2014年制作「builds crowd 」(大館/秋田県)

内側から灯りが光る様々な建物が集まり、幻想的な光を放つ「builds crowd 」は、2015年の神戸ビエンナーレでは奨励賞を受賞。「このおうちのシリーズは、街の建物を撮影して展開図にして組み立てて、中からLEDの灯りを灯しています。この時は“光らせること”までは出来たけれど、もっと高度なこと、例えば光を制御して点滅させたり、灯りをコントロールしたいと思って。今、この“光を制御すること”に試行錯誤して取り組んでいます。ロボットの製作をしている知人に聞いたりしているんですが、制御の世界って奥が深いんです、自分の知識が少なすぎて…。」

「今回は、ちょうど、新作を発表したいと思っていたら、石田倉庫のアトリエ展といいタイミングだったので、参加させて頂くことにしました。この額とレーザーの光を使い、スモークで光を“制御”する作品を作る予定です。」


日だまりで猫のマンジ君を撫でながら、「石田倉庫には様々な分野のアーティストやクリエイターのかたがいらっしゃるので、困った時にアドバイスやヒントを頂けるんですよね。石田倉庫を出てから3年経ちますが、石田倉庫のみなさんの存在はいつも心強くて。」とおっしゃる栗さん。

“まずは空間を見てから、その空間に合わせて作る”、空間ありきの作品づくりを行う栗さんの新作。石田倉庫のスロープ下の部屋に、どんな世界が広がるのか。どうぞお楽しみに…!


●栗真由美さんのホームページ
http://www.ne.jp/asahi/kuri/mayumi/kurimayumi/top.html



(文責:小林未央)
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