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[石田倉庫のアートな人々]#02 安東 桂(銅板造形家)
蔦の絡まるアトリエNo.3の2階、ガラス作家の寺西さんとシェアしているというアトリエの奥に、安東さんの作業机があります。机の上には、まだ加工されていない銅板、作業途中のキノコの部品、それからスケッチ画やペンチやピンセットなどの道具が並んでいました。ここが安東さんの作品が生まれる場所です。
「銅は、緑錆(りょくしょう)といって、表面の酸化によって色が変わるんですよ。」と安東さん。10円玉色の銅板を叩いて伸ばして、バーナーで熱しながら曲げて溶接して、形にしていきます。バーナーの炎の熱でみるみる色の変わる銅。さらに熱した銅を水につけるとジュッと音がして、色が赤褐色に変化しました。この色の出方は偶然のものなのだそうです。それもまた銅板造形の魅力のひとつなのだとか。バラバラだった部品が安東さんの手によって、あっという間にキノコの完成。まるで魔法のような作業です。
大学に入るまでは、単純に絵を描くのが好きだった安東さんが、銅という素材とその表現の面白さに出会ったのは、大学に入ってからだそうで、今年の6月末には、最初に個展を開いてから10年の節目の個展「夏至」を開いたばかり。この個展では、自作フレームドラム奏者の久田祐三さんの楽器の一部を作るという実験的コラボレーション作品も展示したのだそうです。
[左]On my way home I remember only good days
[中央]みんないってしまう[右]Hello Hello
安東さんの手仕事から生まれるのは、空間を装飾する大きなレリーフもあれば、絵本の世界からひょっこり飛び出してきたような、小さな不思議で可愛い動植物の小さな作品もあります。安東さんは、歌や詩、小さかった頃に読んでもらった絵本など、自分が出逢った好きな言葉を書き留めておいて、そこからイメージをふくらませて作品を作るのだそうです。
安東さんはアトリエ展では、作品の展示と販売、ワークショップを予定しています。ワークショップでは、数種類の型のアルミのベースに、金槌で銅や真鍮のメッシュを叩いて模様を打ち付けて作るオリジナルのピンバッジを作るそうです。世界に一つの銅板の手づくりピンバッジ、素敵ですよね。
もっと作品を見たいというかたは、ホームページ(http://keiando.com/index.html)でもご覧になれます。そして、安東さんの銅板造形を体験してみたい人はぜひ、アトリエ展へ遊びにきてくださいね。
- - - - - - - - - - - - -<追記>2015年 アトリエ展の様子- - - - - - - - - - - - -
[中央]みんないってしまう[右]Hello Hello
安東さんの手仕事から生まれるのは、空間を装飾する大きなレリーフもあれば、絵本の世界からひょっこり飛び出してきたような、小さな不思議で可愛い動植物の小さな作品もあります。安東さんは、歌や詩、小さかった頃に読んでもらった絵本など、自分が出逢った好きな言葉を書き留めておいて、そこからイメージをふくらませて作品を作るのだそうです。
例えば、「On my way home I remember only good days」は、歌詞からイメージして生まれたもの。作品を見ているうちに、夕焼け空の下、ハナウタを歌いながら、自転車をこいでいる自分が見えてきます。そして、家への帰り道は、たしかに楽しかったことしか思い出さないなぁと、心の奥が懐かしいような、愛おしいような気持ちになります。
と、そんな感想を抱いた私に「作品と心が通じたのかもしれないですね」と、安東さん。「作品と心が通じる」っていう言葉も、なんだかとっても居心地よく心に響きました。
ワークショップで造形体験できるピンバッジ安東さんはアトリエ展では、作品の展示と販売、ワークショップを予定しています。ワークショップでは、数種類の型のアルミのベースに、金槌で銅や真鍮のメッシュを叩いて模様を打ち付けて作るオリジナルのピンバッジを作るそうです。世界に一つの銅板の手づくりピンバッジ、素敵ですよね。
もっと作品を見たいというかたは、ホームページ(http://keiando.com/index.html)でもご覧になれます。そして、安東さんの銅板造形を体験してみたい人はぜひ、アトリエ展へ遊びにきてくださいね。
(文責:小林未央)
- - - - - - - - - - - - -<追記>2015年 アトリエ展の様子- - - - - - - - - - - - -
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