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[石田倉庫のアートな人々]#03 AR,TEE'S(空間デザイン)
「AR,TEE'S(アーティーズ)って、アトリエ見ただけだと何をしてる人たちなのか分かんないでしょ?」と代表の伊藤卓義さん。この日のアトリエは、映画で使用する劇中作品を制作中。まるで美術部の部室のように、たくさんの油絵の作品やエスキースが並んでいました。
「でね、こんな感じのことをやっててね..」と、見せて頂いたのが、ショップや飲食店の空間や壁画、什器などの写真でした。写っていたのは、日本だけではなく、フランス、イタリア、アメリカ、レトロやモダン、はたまた近未来といったイメージの、実に多国籍で多種多様の世界。下の写真はその中の1つで、イタリアンのレストランを、ポルトガルのレストランに改築するという案件のもの。同じ空間が、色使い、装飾、照明、壁画などのあしらいの違いで、こんなに変わるんですね。
例えば、ここ数年手がけている、スターバックスの新規出店に関してのデザインや造作や看板などの施工では(写真下)、「その場所、そのお店ごとにあるコンセプトや、世界観に併せて、デザイナーさんからのオーダーに応じたり、提案したりしています。下絵を準備し、現場で壁画を直接描いたり、造作を作り込んだり。」とのこと。お店の世界観に合ったオリジナルの作品を観ながら、ホッとコーヒーを一杯なんて、ちょっと素敵ですよね。
AR,TEE'Sとは、Artfact(文化的価値のあるもの)を Artistic(優れた技)で Expression(表現する)の造語だそう。「僕たちの仕事は、コンセプトや世界観を持っているクライアントの希望イメージを汲み取り、それぞれのオーダーに一番ふさわしい表現を考え、提案し、形にすることかな」。と、伊藤さんはさらりと言葉になさいましたが、実際には、センスや知識だけではなく、ありとあらゆる世界観を具現化するための経験と技術、そしてそれぞれの分野に長けた人脈がないと出来ないお仕事のはず。
「石田倉庫には様々な分野の専門家がいるからね。仕事はもちろん、こんなことも一緒にできました。」と伊藤さんが見せてくださったのがこの写真で、3.11の震災後、気仙沼で被災した商店へ看板を寄贈した時のものです。被災地に何か出来ないかと思っていたとき、アトリエ内の山上一郎(木とり)さんの紹介で出逢ったというこちらの商店は、建物も崩壊、従業員の方を亡くされるという辛い状況の中、復興に向けて取り組んでいたそう。伊藤さんは「自分たちに出来ること=何かを表現すること。気仙沼港=出航、門出=大漁旗」という発想から、復興祈願の大漁旗をモチーフに看板を造り、直接現地にお届けしたのだそうです。
アトリエ展では、毎年、国をテーマに(8年中国、9年モロッコ、10年スペインと)した屋台を制作。13年からは、アーティーズを前面に出すように。写真は2014年のもの。
[左]「TATUWA」写真(キャンバスに印画紙圧着)、油性ニス、 水性塗料(H 2400 x W 1800 mm)/伊藤卓義 [右]「回遊-2(部分)」メゾチント/福本壱美
新メンバーが加わり、ますますアートワークの幅が広がるAR,TEE'S。事例紹介の豊富なホームページ(http://www.artees.jp)をぜひ、ご覧ください。 (文責:小林未央)
- - - - - - - - - - - - -<追記>2015年 アトリエ展の様子- - - - - - - - - - - - -
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