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[石田倉庫のアートな人々]#06 tonoharuna(painter)
赤いドアが並ぶ通称「スロープ下」の手前から2番、S-2がtonoharunaさんのアトリエ。部屋の中から聞こえる音楽に耳を傾けながらドアを開けると、印象派の色使いを彷彿とさせる抽象画、彼女のお気に入りのモノたちが並ぶディスプレイ、そしてご本人含めて、まるで1つの作品のような空気感が漂っていました。
黒板に描かれたメニューボードを見ながら「何か飲みませんか?」とすすめてくださったtonoharunaさん。この飾り棚は、自分で作ったのだそうです。まるで小さなカフェのようなかわいいディスプレイも素敵です。
tonoharunaさんがこのアトリエに入居したのは2015年の春。子どもの頃から絵が好きで、少女漫画のような女の子ばかりを描いていたそう。風景画と出逢ったのは高校の頃。写生をして、物をじっくり見るという習慣が身に付くようになり、山、野原、花、庭、自然の持つ線や、空間の美しさに気がついたのだとか。抽象画を始めたのは20代になってから。
「無題」F100号/キャンバスに油彩
絵を描くときは、「自然や日常にあふれるものから色彩や色の組合せで印象に残ったものを、日々自分の中にインプットしていって。それらをキャンバスを前にふんわりイメージして、整理しながらぼんやりと形にして。そして、色を置きながら、画面と相談して作品を作り上げていく感じ。」なのだそう。彼女の作品の華やかでありながら不思議と心が落ち着く色使いには、テキスタイルとして身に纏ってみたくなるような、居心地の良さもあります。
そして、今年の「石田倉庫のアートな二日間」のパンフレットのデザインもtonoharunaさんによるもの。とにかく「物を作ることが好き」という彼女は、抽象画を制作の柱としながら、雑貨、アクセサリー、ペーパーアイテム、zine(雑誌)、そして漫画制作なども手がけています。
「そうそう。今、かかっている音楽の『雨のパレード』(http://amenoparade.com)
というアートロックバンドにもペインターとして参加しているんですよ。」と、CDアルバムも見せてくださいました。アルバムのコンセプトやテーマ、音楽のイメージに合わせて、イラストを描いているとのこと。
tonoharunaさんがイラストを担当した「雨のパレード」のアルバムジャケット
「今後は屏風やふすま絵など「和」との融合にも挑戦したいんです。」と楽しそうに話すtonoharunaさん。容姿、作品の雰囲気から、思わず「tono(殿)というより、hime(姫)みたいなかたですね」と言うと、「そう言って最初はhimeって呼んでた人も、付き合いが長くなると、tonoに戻っちゃうんです。」といたずらっぽく笑った顔が印象的でした。
今後の活動も気になるtonoharuna world、ぜひアトリエ展でご堪能くださいね。
tonoharuna HP
http://tonoharuna.web.fc2.com/index.html/
(文責:小林未央)
- - - - - - - - - - - - -<追記>2015年 アトリエ展の様子- - - - - - - - - - - - -
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